【第2話】母として、妻として、働く身として。役割を果たしすぎて「自分の価値」を見失っていませんか?

母として、妻として、働く身として。
毎日、目の前のことをこなしてきた。

家族のために動き、
職場では迷惑をかけないように頑張り、
家では自分のことを後回しにしてきた。

それなのに、ふと立ち止まった時、

「私って、何のために頑張ってきたんだろう」
「家族の役には立ってきたけれど、私自身には何があるんだろう」
「誰かに必要とされない私は、価値がないのでは」

そんな思いが出てくることがあります。

でもそれは、あなたに何もないからではありません。
役割の中で、自分自身気持ちにフタをしてしまっただけかもしれません。

こんなことはありませんか?

・家族の予定を優先して、自分の予定は後回しにする
・私がやった方が早い」と、つい全部抱えてしまう
・疲れていても「大丈夫」と言ってしまう
・ 頼まれると断れない
・家族や職場の空気が悪くならないように気を遣う
・ 自分の欲しいものや行きたい場所を聞かれると困る
・ ひとりの時間ができても、何をしたらいいかわからない
・ 褒められても「家族のためだから」「仕事だから」と受け取れない
・休むことに罪悪感がある 「私さえ我慢すればいい」と思うことが多い

いくつか当てはまるなら、
あなたは怠けているのではなく、
役割を真面目に果たしすぎてきた人かもしれません。

「役割」と「自分の価値」は同じではありません

母であること。
妻であること。
働いていること。
家族を支えること。

それはもちろん大切なことです。

でも、
役に立てる私だけに価値がある
と思い込んでしまうと、苦しくなります。

誰かのために動けることは、素晴らしい力です。
けれど、それがいつの間にか、

「役に立たない私はダメ」
「必要とされない私は意味がない」
「ちゃんとできない私は価値がない」

という思いに変わってしまうことがあります。

本当は、
役割を果たしている時だけあなたに価値があるのではありません。

母でも、妻でも、仕事をしている人でもある前に、
あなたはひとりの「人」なのですから。

なぜ役割を果たしすぎると、自分の価値を見失うの?

理由1:自分の気持ちを後回しにすることが増えるから

家族の都合。
職場の都合。
親の都合。
周りの期待。

それを優先し続けると、
自分の本音を感じる時間が少なくなります。

すると、いつの間にか、

「私はどうしたい?」
「私は何が好き?」
「私は何が嫌?」

が分からなくなっていきます。

理由2:「できて当たり前」になると、感謝されにくいから

家事、気遣い、段取り、調整、我慢。
これらは見えにくい働きです。

毎日やっているのに、
やって当たり前と思われやすい。

そのうち自分でも、

「これくらいやれて普通」
「私がやるしかない」
「誰でもやっている」

と、自分の頑張りを小さく見積もってしまいます。

理由3:自分の評価を“人の反応”で決めてしまうから

家族が機嫌よくしているか。
夫が不機嫌にならないか。
職場で迷惑をかけていないか。
子どもがちゃんとしているか。

人の反応で自分の価値を測るようになると、
心がとても疲れます。

相手が不機嫌だと、
「私が悪かったのかな」と思ってしまう。

子供の体調不良が続くと
私がちゃんと健康管理をしていなかったからかもしれないと、
自分を責めてしまう。

誰かに必要とされない時間ができると、
「私はもう役に立たないのかな」と感じてしまう。

こんな思いが続くと、
自分の価値を自分で感じる力が弱くなってしまうのです。

40代50代が「むなしさ」が出やすくなる理由

40代50代は、人生の役割が変わりやすい時期

  • 子どもが成長し、手が離れ始める
  • 親の介護が続いている
  • 夫婦関係を見直す時期に入る
  • 仕事の先が見えてくる
  • 体力や気力の変化を感じる
  • 「この先の人生」を考える時間が増える

これまで忙しさで見ないようにしてきた気持ちが、
この時期にふっと表に出てくることがあります。

「私は何のために生きてきたんだろう」
「これからの私は、何を大事にしたいんだろう」

それは悪いことではありません。
自分の人生を取り戻す入口でもあります。

役割を降りるのではなく、役割だけで自分を決めない

「母をやめましょう」
「妻をやめましょう」
「仕事をやめましょう」

という話ではありません。

大切なのは、
役割を大事にしながらも、役割だけで自分の価値を決めないことです。

母として頑張ってきた私もいる。
妻として耐えてきた私もいる。
働く身として踏ん張ってきた私もいる。

でも、それだけが私のすべてではありません。

本当は、
やりたいことがあって
好きなものがあって、
感じる心があって、
望みがあって、
大切にしたい人生がある。

そこにもう一度、目を向けていくことが大切です。

自分の価値を取り戻す小さな問いかけ

今日からできる3つの問い

1つ目。
「私は本当はどう感じている?」

怒っているのか。
寂しいのか。
疲れているのか。
本当は助けてほしいのか。

まずは正解を出そうとせず、気持ちに気づくことが大切です。

2つ目。
「これは本当に私が全部背負うこと?」

家族の問題。
職場の問題。
相手の機嫌。
周りの期待。

すべてを自分の責任にしすぎていないか、見直します。

3つ目。
「役に立たない時間にも、私は私でいていい?」

何かをしている時だけ価値があるのではなく、
休んでいる時も、迷っている時も、
あなたの価値はなくなりません。

無価値感はだれもが持っている。だからいい

役割を果たしすぎてきた人の心の奥には、
「役に立たない私は愛されない」
「ちゃんとしていない私は認められない」
「迷惑をかける私は価値がない」

という無価値感が隠れていることがあります。

この思いが強いと、
どれだけ頑張っても安心できません。

だからこそ大切なのは、
もっと頑張ることだけではなく、
頑張らない自分にも価値があると、自分自身を受け止めていくことです。

あなたは役割以上の存在です

母として、妻として、働く身として。
あなたはこれまで、たくさんの役割を果たしてきました。

その頑張りは、決して小さなものではありません。

けれど、役割を果たしているあなたにだけ、
価値があるわけではありません。

何かをしていても、していなくても。
誰かの役に立っていても、立っていなくても。
あなたの価値は、なくなりません。

「私はどうしたい?」
「私は何を大切にしたい?」

その問いを取り戻すことが、
自分の価値を取り戻す第一歩になります。

第3話:あなたが自分を認められないのは、努力が足りなかったからではありません。
努力を“自分の力”として受け取ることに、心のブレーキがかかっているだけかもしれません。