ある習い事の教室に、
まるで機関銃のように話し続ける人がいました。
聞かれてもいない自分の意見や昔話を、一方的に延々と話し、
ときには若いママさんが傷つくような言葉も、平気で口にする。
周りはだんだん引いていき、
結果的にその方は出入り禁止になってしまいました。
今思い返しても、
本当に「機関銃のように話す人」だったなと思います。
こちらが口をはさむ間もなく、
オチもなく、辛辣な言葉を交えながら話し続ける。
頭の回転が速い人なのかもしれませんが、
周囲は内心「しゃべるより、手を動かしてほしい…」と感じていました。
こうした
一方的に、勢いよく、止まらずに話す人
あなたの周りにもいませんか?
相手のペースに巻き込まれると、
息苦しさを感じたり、なぜか怖くなったりしますよね。
でも実は、その強い話し方の奥には、
意外なほどの「弱さ」や「怖れ」が隠れていることがあります。
一見、自信満々に見えるその人も、
心のどこかで
「否定されたくない」
「負けたくない」
そんな不安を抱えているのかもしれません。
だからこそ、
相手に何か言われる前に、
自分から言葉を浴びせるように話してしまう。
それはまるで
言葉による先制攻撃。
自分を守るための、無意識の防衛反応なのです。
過去に傷ついた経験がある人ほど、
「黙っていたら責められる」
「意見を言わなければ軽く見られる」
そんな思い込みを持ちやすくなります。
そして無意識のうちに、
強く、早く、止まらずに話すことで、
心の安心を保とうとするのです。
もし、そんな人に出会ったら、
「この人は今、何かを怖れているのかもしれない」
そう捉えてみてください。
そして何より大切なのは、
あなたが相手のペースに合わせすぎないこと。
あなたは、あなたの会話のペースを守っていいのです。
相手に圧倒されそうになったら、
一呼吸おいて、
「ちょっと待ってね」
「今の話、こういう意味?」
と、相手の言葉をそのまま繰り返し、整理して返すのも効果的です。
いわば“オウム返し”で
相手の話を落ち着いて相手に返すイメージ。
あなたがゆっくり話すことで、
相手も少しずつスピードを緩めることがあります。
口撃的になる人は、
脳内でアドレナリンやノルアドレナリンといった
「戦うホルモン」が多く分泌されている状態かもしれません。
だからこそ、
周りの人はまず自分の心を守ることを忘れないでください。
相手が
「この人は話を聞いてくれる」
「言いたいことを受け止めてもらえた」
と感じられたとき、
無駄に機関銃のようにまくし立てる必要がなくなることもあります。
どんなに強く見える人でも、
その心の奥には
怖がっている小さな子どもが隠れているだけ。
小さな犬ほど、キャンキャン吠えるのと似ています。
幼いころ、
「ねえ聞いて!聞いて!」と
親にまとわりついていた兄弟姉妹を思い出しませんか?
その人の根っこにある思考は、
実はとてもシンプルです。
「私を見て」
「私の話を聞いて」
ただ、それだけなのです。
だから、そんな相手には
静かに、穏やかに、
あなたのペースで接すれば大丈夫。
「先制攻撃」という心の仕組みを理解できると、
人との関わり方は、ぐっと楽になります。
このように、
潜在意識の思い込みや信念は、
態度や言葉、話し方となって表れるのです。
もし、
こうした人との関わりで疲れてしまったり、
「どう距離を取ればいいのかわからない」
「なぜ毎回、同じような人間関係で消耗してしまうのだろう」
そんな思いが心に浮かぶことがあれば、
それはあなたの心が悪いわけでも、弱いわけでもありません。
人との関わりで感じる息苦しさには、
必ず“理由”があります。
その理由を、静かに一緒に整理していくことで、
人間関係は少しずつ楽になっていきます。
ひとりで抱えきれなくなったときは、
「誰かに話してみる」という選択肢があることも、
思い出してもらえたら嬉しいです。