自己肯定感が上がらない日は、「心」だけでなく「体の元気」も見つめてみる。

自己肯定感と「体調」は思っている以上に関係している

「ああ、また落ち込んでる」
「こんなことで怒ってしまう自分って、器が小さいのかな」
「心が弱いからだ」
と、つい自分の「心だけ」を責めてしまいがちです。

でも本当は、
心の状態は体のコンディションと両輪です。

エネルギーが足りなかったり、
脳がしっかり働くための栄養が不足していたりすると、
いつものような前向きさや思考の柔らかさを保つのは難しくなります。

つまり、
「心が弱い」のではなく毎日の食事からの栄養がたりなくて、心(脳)に栄養が届いていない可能性が、とても高いのです。

心が疲れているとき、体の中では
静かにこんなことが起きています。

●エネルギーをつくる材料(炭水化物 脂質、タンパク質、ミネラル分)が不足し、脳がフルに働けない

●交感神経が緊張したまま回復できず、心がずっと落ち着かない

●血糖値が乱れて、感情が不安定になりやすい

●体の炎症が続き、気力や集中力が下がる

これらは、本人の性格やメンタルの強さとは関係ありません。

ただ、体の土台が弱っているだけ。
その結果として 「心がつらい」と感じやすくなるのです。

「細胞ひとつひとつを元気にして、心の回復を支える栄養学」があります。

特別なことをする必要はありません。

たとえば──

●朝食をしっかり食べる

●おやつを我慢しないで血糖値の乱れを防ぐ

●体が欲しがる鉄・マグネシウム・B群を意識する

●水分(特にミネラル)をこまめに取る

こうした小さな積み重ねが、
「なぜか気持ちが落ち着いてくる」
「前よりイライラしない」
「思考がクリアになってきた」

という変化につながります。

心の変化は、体の変化と一緒に訪れることがとても多いのです

心理カウンセリングで出てくる
「私なんて…」
「どうせうまくいかない」
「頑張らなきゃ価値がない」
といった思考の背景には、

生きてきた環境・人間関係・トラウマ
だけでなく、

「脳の疲れ」や 「エネルギー不足
が隠れていることがあります。

心が疲れているときは、
本来の自分の声よりも
自分を否定する言葉のほうが大きく聞こえやすいのです。

カウンセリングでは、
心の傷や思い込みをやさしくほどきながら、
同時にお話の中で
「どんな時に気分が落ちるか」
「最近食べられているか、眠れているか」
という、体の状態にも丁寧に触れていきます。

心と体は、いつも同じ方向を向いていますので。


自己肯定感を育てるための、やさしい栄養アプローチ

自己肯定感は 「頑張って上げるもの」 ではなく、
心の緊張がゆるむと、自然と戻ってくるもの です。

そのためにできる小さなケアは、たとえば──

●お腹がすいたら我慢しない
●自律神経を緩めるために、深呼吸をしてみる

●朝の一杯の水に、ひとつまみの塩(ミネラルが含まれている海塩がよい)を入れてみる

●話を聞いてもらう時間をつくる

●心がざわついたら、散歩をするなどして自然と親しむ

どれも、難しいことではありません。

体が整うと、心に余裕が生まれ、
自分を責める声が少しずつ静まっていきます。

そしてゆっくりと
「私は私でいい」という感覚が、
内側から育ちはじめます。

心と体の両面からケアすると、回復は深く、優しく進む

心の問題を心だけで解決しようとすると、
苦しくなることがあります。

でも、
心の声と同じくらい、体の声も聞いてあげる。
その視点があるだけで、回復のスピードが驚くほど変わります。

あなたの心が落ち着くときは、
必ず体もそれに寄り添ってくれています。

逆に、体が整うと、
心は自然に“本当の自分”の場所に帰っていきます。

ゆるやかに、静かに、
あなたの心がほどけていきますように。