変わりたいのに、なぜか変われないあなたへ

「このままじゃイヤ」
「変わりたい」

そう思っているのに、なぜか行動が続かない。
やる気が出たと思っても、すぐに気力が無くなってしまう。

そんな自分を見て、
「私は意志が弱いのかな」
「もっと本気にならなくては!」
と責めてしまう人は少なくありません。

でも、変われない理由は
あなたの性格や根性の問題ではありません。

そこには、脳のとても合理的なしくみが関係しています。


脳には「重要な情報だけを通すフィルター」がある

私たちの脳には
毛様体賦活系・もうようたいふかつけい(RAS)と呼ばれるしくみがあります。

これは簡単に言うと、
「今の自分にとって重要な情報だけを拾い上げるフィルター」です。

たとえば
「痩せたい」と本気で思い始めると、
ダイエットの情報や、体型の話題がやたらと目に入るようになります。

これは
脳が「これは重要だ」と判断したものだけを、意識に上げている
状態です。

逆に言うと、
脳が「そこまで重要ではない」と判断している間は、
どんなに「変わりたい」と思っていても、
役に立つ情報は入ってきません。


脳は、口先より「行動」を見て判断している

ここが、少しおもしろいところです。

脳は、あなたの言葉を
そのまま信じているわけではありません。

脳が見ているのは、
実際の行動がどれくらい続いているかです。

たとえば、

「痩せたい」と言いながら
・運動は三日でやめてしまう
・食事も、まあ今日はいいか、となる

そんな様子を見て、
脳はこう判断します。

「なるほど。
 気持ちはあるみたいだけど、
 まだ本気ではなさそうだな」

すると脳は、
省エネモードに入ります。


脳はサボっているのではなく、待っている

省エネモードの脳は、
決して怠けているわけではありません。

むしろ、とても賢くて慎重です。

脳の役割は、
・エネルギーを無駄に使わないこと
・命を守ること

だから、こう考えます。

「この変化は、本当に必要かな?」
「途中でやめるなら、今は動かなくていいかもしれない」

そして、こう言っているかのようです。

「本気になったら、教えてください。
 そのときは、ちゃんと起きますので」

変われない状態とは、
脳が寝て待っている状態とも言えます。


では、どうしたら脳は目を覚ますのか

ここで大切なのは、
「もっと頑張る」ことではありません。

なぜなら、多くの場合、
本気になれない理由は
意志の弱さではなく、感情の引っかかりだからです。

・変わったら失敗するかもしれない怖さ
・これ以上頑張りたくない疲れ
・どうせ無理、という諦め
・我慢してきた反動
・変わることへの恐れ

こうした感情が整理されないままでは、
脳は「まだ危険」「まだ様子見」と判断し続けます。


感情が整うと、脳は自然に動き出す

感情が整理され、
「なぜ変わりたいのか」
「何に恐れているのか」
が自分の中で言葉になると、

脳はようやく安心します。

「なるほど。
 これは大切な変化だな」
「今なら、動いても大丈夫そうだ」

そう判断したとき、
毛様体賦活系(もうようたいふかつけい)が働き始め、
必要な情報や行動が
自然と目に入り、選べるようになります。


変われないあなたは、間違っていない

変われないのは、
怠けているからでも
ダメだからでもありません。

脳が、あなたを守るために
まだ起きるタイミングではない
と判断していただけ。

感情を整理し、
自分の内側と向き合うことで、
脳は少しずつ目を覚ましていきます。

変化は、無理に起こすものではなく、
整ったあとに、自然に起こるものなのです。