【VOL.1】無価値感はどこから生まれるのか——中年期に起きる心の変化

無価値感のイメージ

無価値感なんて、気づきませんでした

私は
「ちゃんとしなきゃと思っている人」だとは思っていませんでした。

何もしていないと落ち着かない。
忙しくしていないと、不安になる。

確かに

専業主婦ではダメな気がして、
パートに出たこともあります。

子どもが少しずつ自立していく中で、
家庭の中での役割が減っていき、

「もう母親としてやることはないな」
と感じるようになりました。

でも当時の私は、
これが「無価値感」だとは思っていませんでした。

ただ、そう感じる年齢だと思っていたのです。

講座で初めて、
「それが無価値感ですよ」と言われたとき、

正直、意味がよくわかりませんでした。

でもよくよく振り返ってみると、私はずっと
「役に立っていない自分には価値がない」
という前提で生きていたのだと気づきました。


無価値感とは何か

大きなことを成し遂げないと価値がないとか
誰かの役に立っているかどうか
評価されているかどうか

そうした基準でしか、
自分を見られない状態になっている時の感覚です。

多くの人は、
自分が無価値感を抱えていることに気づいていません。

でも、

・忙しくしていないと、ダメな自分がバレる
・役に立っていないと、落ち着かない
・何もしていないと、不安になる

こうした状態があるなら、
それは「このままの自分では価値がない」と感じているサインです。


なぜ中年期に強くなるのか

この感覚は、若い頃よりも
中年期に強く出やすくなります。

理由はシンプルです。

人生の現実を、嫌でも見せられる時期だからです。

・親の老い、介護の問題
・大切な人との別れ
・仕事や役割の変化
・将来への不安や限界

これまでのように、
「頑張ればなんとかなる」とは思えなくなる出来事が増えていきます。

その中で人は、無意識にこう考えます。

「自分は十分じゃなかったのではないか」
「もっとできたはずなのではないか」

この積み重ねが、無価値感を強くしていきます。


それで生きていると起きること

「役に立っていない自分には価値がない」
という前提で生きていると、

「このままではいけない」と感じて、
動き続けるようになります。

私も、Wワークを始めたり、
セミナーを渡り歩いた時期がありました。

占いやセラピーを受けて、
自分に自信がつけば、何かが変わると思っていたのです。

でも実際は、
どれだけ行動しても満たされませんでした。

一瞬「これで大丈夫かも」と思っても、
またすぐに不安が戻ってくる。

気づけば、
次は何をすればいいのかを探し続けていました。
何かをしなければ、と焦っていました。

それは、
「今の自分では価値が足りない」
という前提のまま動いていたからです。


無価値感は間違いではない

無価値感があるのは、間違いではありません。

それはこれまでの人生の中で、
身につけた“感覚”です。

役に立つことで認められてきた人
頑張ることで評価されてきた人ほど
この感覚は強くなります。

ただし、そのままにしておくと
自分を苦しめ続ける原因になります。


このシリーズでわかること

無価値感は、なくすものではありません。
扱い方を知ることで、現実が変化します。

このシリーズでは、

・なぜ無価値感が続くのか
・どんなときに強くなるのか
・どうすれば振り回されなくなるのか

を、具体的に整理していきます。

なんとなく感じていたモヤモヤが、
「そういうことだったのか」と言葉になります。


次の記事では
「役割がなくなると人はなぜ苦しくなるのか」
を、もう少し具体的に整理していきます。