親子が同じ会社で働くデメリット|うまくいかなくなる心理的理由

「親子で同じ会社で働く」と聞くと、
当の親子はお互いが安心できる、子どもも親の会社の様子をすでに知っているから
やりやすいとメリットはあるかもしれません。

けれど実際に、小さな職場で親子が一緒に働く場面 を見ていると、
「これは、思っている以上に難しい関係だな」と思います。

周りが、想像以上に気を使ってしまう

私の職場では、ベテランのパートさん(Sさん)の娘さんが入社してきました。
シフトは被らないように配慮されていますが、
同じ課・同じ係で働いています。

すると、まず起こったのが
周囲の過剰な気遣い でした。

・娘さんに強く言えない

・指導したくても遠慮してしまう

・上司でさえ「気を使ってしまう」と言うほど

本来なら新人として普通に教え、指導し、育てていくはずなのに、
「お母さんの存在」 があるだけで、
その流れが止まってしまうのです。


期待とプレッシャーが、本人を追い込む

さらに厄介なのは、
「〇〇さんの娘さんなら、きっと仕事ができるだろう」
という 無意識の期待 です。

これはもちろん無意識にです。
これが娘さん本人にとっては大きなプレッシャーになります。

・覚えるのが遅いと責められている気がする

・失敗すると、親の評価まで下げてしまう気がする

・辞めたくなっても、辞めづらい

こうして、
逃げ場のない緊張感 が生まれていきます。


気を使いすぎて、教えられなくなっていった現場

周囲が気を使いすぎると、
今度は指示が曖昧になることがあります。

私の職場では、
はっきり伝えればいいことも遠回しになり、
結果的に意図が伝わらない場面が増えていきました。

娘さんは分からないまま作業を進め、
ミスが起こり、
そのフォローに周りが時間を取られる。

「新人さんが入ったのに、育てられていない」
私の職場では、
そんな状態が続いてしまったのです

「仕事の話は家庭ではしない」はずなのに

親子それぞれが、
「家庭では仕事の話はしていない」と話していました。

それでも、
休みの日に起きた職場のミスを
すでに知っている様子を見ると、

仕事と家庭を分けているつもりでも、
やっぱり、仕事の話をしているんだね・・と
周りの人は思ったのです。

そして、ちょっと厳しめに指導した方が
「家に帰ったら自分のこと、悪く言われているだろうな」
と疑心暗鬼になってしまうなど、

周囲を最もやりにくくさせていた部分でした。


心理的な距離がないと、人は育ちにくい

親子で同じ職場で働くこと自体が、
必ずしも悪いわけではありません。

しかし、職場に親子がいると、
本来は必要のない気遣いが生まれてしまいます。

その気遣いが、
被害妄想や疑心暗鬼を呼び、
親離れ・子離れができていない関係性を
かえって浮き彫りにしてしまう。

それが、
親子が同じ職場で働くことの
見過ごされがちなデメリットなのだと思います。

同じように、
距離の取り方がうまくいかない職場関係として、
こんなケースもあります。

▼無視したら無視されるようになった職場の人間関係