無価値感とは何か?|「自分には価値がない」と感じる心のしくみ【第1話】

無価値感についてのイメージ

「自分には価値がない気がする」
「何をしても足りない感じがする」
「もっと頑張らないと認められない」

そんな感覚を、言葉にできないまま抱えていませんか。

これは性格の問題でも、弱さでもありません。
心の中に生まれた“無価値感”という感覚です。

無価値感は、はっきりとした心のしくみの中で生まれます。
まずはここを、整理してみますね。


無価値感は「思い込み」ではなく感覚です

無価値感というと、

「ネガティブ思考」
「自己肯定感が低い」

と説明されることがあります。

けれど実際には、もっと深いところにあります。

それは——
頭の考えではなく、体に近い“感覚”です。

・いてもいなくても同じ気がする
・自分の存在を軽く感じている
・評価されても安心できない

これは、思考ではなく、心の体験として残っている感覚です。

だから、ポジティブに考えようとしても消えません。


気づきにくい無価値感のサイン

無価値感は、
「私は価値がありません」と自覚しているとは限りません。

むしろ多くは、行動パターンとして現れます。

たとえば——

・必要以上に「すみません」と謝ってしまう
・頼まれると断れない
・何か資格を取り続けないと不安になる
・役に立たないと落ち着かない
・評価がないと自信が消える

もしこうした状態が続いているなら、

心のどこかで
「今の自分では不十分かもしれない」
と感じているサインかもしれません。

これは、
心がずっと「価値を証明しよう」とがんばってきた証です。


がんばり屋ほど気づきません

無価値感が強い人ほど、

・真面目
・責任感が強い
・努力家
・人に優しい

という特徴があります。

周囲からは「しっかりしている人」に見えます。

だからこそ、
本人が気づきにくいのです。

私のところに来られる方も、

「まさか自分のことをこんなに無価値だと思っていたとは・・」

とおっしゃる方がとても多いです。


私自身も気づいていませんでした

私自身も以前は、
とりあえず謝る癖が抜けませんでした。

悪くなくても先に謝る。
役に立たないと落ち着かない。
何かをしていないと不安になる。
この状況になったのは、自分のせいだと責める

当時は「性格」だと思っていました。

けれど感情を整理していく中で、
そこに無価値感が静かに横たわっていたと気づきました。

気づいたとき、
はじめて心の反応が説明できました。


無価値感は“原因”ではなく“結果”です

無価値感は、突然生まれるものではありません。

多くの場合、

・評価されなかった体験
・気持ちを受け止めてもらえなかった経験
・大切な存在との別れ
・守れなかったという後悔
・繰り返しの否定体験

こうした出来事の中で、
心を守るために生まれた感覚です。

つまり、

あなたが弱いから生まれたのではなく、
あなたが生き延びるために生まれた感覚です。


次回:無価値感はどこから生まれるのか

無価値感には“根っこ”があります。

次回は、

・親との関係
・人間関係
・喪失体験
・役割の変化
・人生の甘さが抜ける感覚

こことの関係を、具体的にお話していきます。

▶ 第2話:無価値感はどこから生まれるのか