「もう無理しないようにしよう」
「いい人をやめよう」
そう思ったのに、
気づくとまた引き受けている。
また合わせている。
また笑っている。
そんな経験はありませんか。
これは意志が弱いのではありません。
心のクセが働いているだけです。
■ 「いい人」は性格ではなく、生き方のパターン
いい人でいようとする人は、
もともと優しい気質もあります。
でもそれだけではありません。
多くの場合、
- 空気を読む力
- 相手を優先する習慣
- 波風を立てない選択
を繰り返してきた結果です。
つまり「いい人」は、
生きるために身につけた適応パターンです。
■ いい人でいると、関係が安全だった
過去の環境の中で、
- 逆らわない方がうまくいった
- 我慢した方が受け入れられた
- 合わせた方が怒られなかった
こうした経験が重なると、
心は学習します。
合わせれば安全
主張すると危険
だから自動的に、
“いい人モード”が起動します。
■ 役割が固定されると、境界線は弱くなる
いい人でい続けると、
周囲からの期待も固定されます。
頼めばやってくれる人
断らない人
我慢できる人
こうして役割ができあがります。
すると境界線を引こうとした時、
強い違和感と罪悪感が出ます。
それは、
役割から外れようとする不安
です。
■ 「本当の気持ち」がわからなくなる
合わせることが続くと、
自分の感情より先に、
相手の都合
相手の期待
相手の評価
を見ます。
すると次第に、
「私はどうしたいか」
がわからなくなります。
これは境界線が弱くなっているサインです。
■ いい人をやめるとは、冷たい人になることではない
ここで誤解が起きやすいのですが、
いい人をやめる
= 冷たくなる
ではありません。
そうではなく、
自分も含めて大切にする人になる
ということです。
■ 境界線を取り戻す最初の一歩
最初の一歩は小さくて大丈夫です。
・すぐ返事をしない
・いったん持ち帰る
・「考えます」と言う
・体の反応を見る
これだけでも、
境界線は動き始めます。
■ 次回はここを扱います
第5話では、
境界線を守りながら関係を続けるには
どうしたらいいのか。
次の記事では、
境界線は冷たさではない|関係を壊さず距離を取る方法
を扱います。
境界線シリーズ|順番に読みたい方へ
人間関係の疲れや生きづらさは、
境界線(心の距離)のあいまいさから生まれることがあります。
順番に読むと理解が深まりますよ。
▶ 第1話|境界線とは何か
▶ 第2話|顔色をうかがう優しさが境界線を越える理由
▶ 第3話|境界線を引くと嫌われると思ってしまう心の仕組み
▶ 第4話|いい人をやめたいのにやめられない人の心のクセ(この記事)
▶ 第5話|境界線は冷たさではない|関係を壊さず距離を取る方法
