気づくと、あ、また自分責めをしている…
そんなふうに感じたことはありませんか?
あの時こうすればよかった
どうしてあんなことを言ってしまったんだろう
また失敗してしまった
誰かに怒られたわけでもないのに、
一番厳しい言葉を自分に向けているのは、
いつも自分自身だったりします。
「どうして私はこうなんだろう」
「もっとちゃんとできる人だったらよかったのに」
自分責めは性格ではなく、心のクセ
そんなふうに思ってしまう背景には、
性格や努力不足ではなく、
幼い頃につくられた“心のクセ”が関係していることがあります。
今起きている出来事だけが、
自分責めの原因ではありません。
その感情は、もっと前から心の中にあったものが、
ふとした瞬間に表れている場合もあります。
多くの場合、
気づかないほど幼い頃に、
すでに「自分を責めてしまう心の種」がつくられていることがあるのです。
子どもの頃の体験が心の土台になる
子どもは、周囲に受け入れられる方法を、
無意識のうちに身につけていきます。
それはあまりにも自然なことなので、
自分では覚えていないことも少なくありません。
けれど、その小さな体験が
大人になった今も、思考や感情のクセとして残っていて
ふとした出来事をきっかけに顔を出しているだけなのです。
私が「恥ずかしい」と感じた出来事
私自身にも、
できない自分が思いがけず人前に晒され、
強い恥ずかしさを感じた体験があります。
それは、幼稚園に通っていた頃のことです。
ハーモニカの時間がありました。
難しい曲で、みんなあまり上手に吹けていませんでした。
先生からは、
「吹けなくても、上手なふりをして口を動かしていれば大丈夫」
そう言われました。
私はその言葉どおり、
上手には吹けていなかったけれど、
上手に吹いているふりをしました。
すると先生に、
「上手に吹けていたから、お手本に」
と言われ、前に出て吹くことになりました。
でも、実際に吹いてみると、
やっぱり上手には吹けませんでした。
先生は
「緊張したのかな?」
と優しく声をかけてくれましたが、
私はとても恥ずかしくて、
心がぎゅっと縮こまるような感覚が残りました。
子どもの心が受け取ったメッセージ
先生の言う通りにしただけなのに。
ちゃんとやったはずなのに。
あの時、子どもだった私は、
こんなふうに感じたのかもしれません。
「できない自分だから目立ちたくない」
「上手なふりをすると、あとで苦しくなる」
「私は、ちゃんとできない人なんだ」
恥の体験が自己肯定感を揺らす
子どもの心にとって、
「恥ずかしい」と感じた体験は、想像以上に強く残ります。
人前でできない自分を見られたとき、
子どもは出来事そのものよりも、
「自分がどう見られたか」を強く受け取ります。
子どもはまだ、
出来事と自分自身を切り離して考えることができません。
そのため、
うまくできなかった
= 自分が劣っている
という解釈が、心に刻まれてしまうことがあります。
大人になっても続く思考パターン
こうした体験は、成長するにつれて、
失敗が怖い
評価が気になる
できない自分を責めてしまう
といった思考パターンにつながることがあります。
自分を責めてしまう背景には、
かつて感じた恥や戸惑いが、
今も心の奥に残っている場合も少なくありません。
自分責めから抜け出すために
もしあなたが、
気づくと自分を責めてしまうのなら、
それは弱さではなく、
これまでの人生の中で身についた心のクセなのかもしれません。
責めるよりも、
「どうしてこう感じるのだろう」と
自分の心に目を向けてみること。
そこから、少しずつ、
自分への見方が変わっていくこともあります。
(つづく)
次回は、
「自己肯定感が低い人に共通する思考パターン」
についてお話しします。
白黒思考、完璧主義、他人軸など、
無意識に繰り返してしまう心のクセを知ることで、
自分責めのループから抜け出すヒントが見えてきます。
もし今、
「どうしてこんなに生きづらいのだろう」
そう感じているなら、
あなたの心を守ってきた思考パターンがあるのかもしれません。
次の記事も、ぜひ読んでみてくださいね。
