50代の暮らし

統合失調症の自分への接し方・癒し方

Aさん(40代、主婦)は統合失調症で職場での人間関係がうまくいかず
仕事を辞め最近専業主婦になりましたが、毎日が憂鬱で障がいを持つお子さんへの
接し方に悩むようになりました。
そんな時、統合失調症はストレスが原因ではないということを専門病院のHPで知り
思い当たるフシがあるので、私にメールを送ってこられました。
以下私からの返信です。

統合失調症とは

心の病気であり脳が上手く機能していない状態のことです。

何らかの原因で情報に過敏になったり、
脳が対応できなくて無感情になったり
精神機能のネットワークがうまく機能しない状態のことです。
自分の意見や考えを上手く伝えることができずコミュニケーション
が取れないと言われています。

幻覚や妄想で頭の中が混乱している状態の「陽性症状」
やる気が起きない「陰性症状」
集中力がなく状況判断が苦手な「認知機能障害」に分かれています。

統合失調症の原因は

・遺伝
・出生時の要因
・性格
・環境
・ストレス

などがからみあって発症すると言われています。
最近では、統合失調症はドーパミン過剰分泌が原因という説があるので
相談者Aさんのメールを元に心理カウンセリングを絡めてお伝えします。

【お返事】

統合失調症はドーパミンが
過剰に分泌されている脳内の状態だと
言われています。

ドーパミンが過剰な時はどんな気持ちになっているか?

ドキドキ、ワクワク、期待感が増して
脳が「子供のような」状態になっている時です。
そして、過剰分泌されると依存性が生まれてきます。

そんな時は脳が自分はまだ子供だと錯覚してしまいます。
自分は無力だと思い、自分の未熟さを埋めるために
誰かに頼ろうとします。(子供の時は主に親です)

頼り過ぎ(依存)は人を支配することと同じです。

子供に支配されっぱなしだと親は次第に怒るようになります

子供の頃は多めにみてもらえたことが
大人になるとわがままだと誤解され、
人とうまくいかなくなることがあります。

子供の心で活動している時は、
仕事もワクワクと取り組めて楽しいのですが
職場は「大人の安定した心」
を求められる所でもあります。

その現状を理解できない時、
自分の満たされない思いや
わかってもらえないもどかしさが出てくるのです。

自分を丸ごと否定されたようで大変つらい気持ちになることがあります。

ドーパミンの過剰分泌を抑えるには?

現在あなた(相談者Aさん)の心を満たしてくれているのはご主人のようです。
ご主人の様にまじめに働いている方は心が安定しています。

コツコツと地道に働くことが大切なことを知っているからです。
「大人の心」で生きている人です。

社会性のある人は「セトロトニン」
という脳内物質が豊かに分泌されています。

もうけ話や魔法の言葉に騙されて
ほいほいついていくこともありません。

現実を見ている人なので魔法を追い求めて夢うつつで
生きていることなく堅実な生活ができています。
家族のために地道に働きます。

セロトニンがドーパミンの分泌を抑制してくれるのです。

セロトニンはいつできるのか

セロトニンは「愛されている」という実感がないと分泌されにくいと言われています。

だからこれからもご主人のこともっともっと信じてください。

今まで育った環境と「うちのお母さんに育てられてよかたんだ」と
お母さんの生き方を受け入れることも大事ですよ。

自分は愛されなかったと思っていたけど、
本当は親からの愛情をたくさん受けて育った。
やって欲しかったことより
やってもらったことを思い出してみて。
たくさん出てくるはずですから。

最初は信じられないかもしれませんが、信じてやってみてください。

母性で育むセロトニン

あの頃のお母さんの気持ちがわかってきたら、
同じ気持ちでご主人を尊敬して仲よくやっていくといいです。

そしてお子さんとの巡り合いを受け入れて、
お子さんが少しでも自立できる子育をてしていきましょう。

大事なことは愛の定義を確かめながら
子供を育んでいくことだと思います。

愛の勘違いを解放して

愛されることは
いつまでも保護されて
いつもそばにいてくれるものでも
いつもわがままを受け入れてもらうものでもありませんよね。

子供にどう育ってほしいかは、お母さんとしてどうありたいか
=(同じこと)でもあります。

セトロトニンがドーパミンの分泌を抑えると心が安定してきますよ。
不安や心配がなくなり、自分に自信がつき、少しずつ生活の歯車が
回りはじめるでしょう。

セロトニンの分泌を増やすにはどうしたらいいか

増やすと言っても測定できるわけではないのであくまでも感覚なのですが、生活のリズムを整えてください。

時間を守り、規則正しく生活すること。
つまり、大人の過ごし方をしていくことです。

毎日を一日一日丁寧に、
自分を大事にしながら家族のために体を動かすことです。
今より夜更かしをやめて
今より1時間でも早く起きてみるといいです。

軽い運動やウォーキング
散歩など体を動かすこともおすすめです。

そして社会の人(ママ友、地域の人など身近な方々)との
交流を持って、社会性を身につける努力をしていきましょう。

好きな映画好きな音楽、わかり合える人達に囲まれたら
あなたにいじわるする人も攻撃する人もいないことがわかります。

セロトニン効果で
心はさらに安定して本当の大人になることができます。

ところで誰の心の中にも甘えたかったり、
しっかりしなきゃという思いがいつも混在しているものです。

今まで心の中で占めているのは「しっかりしなければ、という理性」と
「まだ子供の心のままでいたい」という未熟な二つの心です。

別の呼び名を葛藤と言います。

あなたは、子供の心のままでいたいという思考が強かった時、
職場で「幼稚な考えで周りの人に過剰に反応していた」過去の自分がいたことに
気づきましたね。

でも、たとえネガティブな過去に気づいても、決して自分を責めないで。

それは自信のなさや不安
生まれもったやさしさがそうさせただけなのです。

それがあなたの良い面でもあるので
それを土台にして社会性を身につけていけば
心が安定して、自信を持って生きていけますよ。

心のしくみ

セルフ・ヒーリングで過去を癒してみる

過去は変えられませんが、認識を変えることはできます。

今まで自分を傷つけた人を思い出してみます。
職場の上司、同僚、御両親、御近所の方、御主人・・

今でも思い出してしまうんですよね・・・?

その方たちを思い浮かべて、勘違いしていてゴメンナサイ、そしてありがとう。
それだけでOK!です。

(私を成長させるため、あの時、厳しいことを言ってくれていたんですね。
ようやく気づきました。ありがとう)

そんな気持ちが持てたらさらにいいです。
が、心から思えるまで時間がかかると思います。
どうしても思えなくても、それはそれでよいのです。

特に自分が病気になった原因は、
激務のストレスからだ。と
ずっと責めてきた上司や同僚ことが気がかりだったのなら、
(気づいて、よかったわ)
と相手がニッコリしてくれるイメージになるまで
やってみましょう。
イメージできたら終了です。
出来なかったら日にちを置いてやってみて。

これを何日も続けてみましょう。
あなたが癒されていくほど
過ぎ去った過去も癒され小さくなっていくものです。

自分はあの日もあの瞬間も、
愛されてきたんだ、だから頑張ってきたんだと実感できると
現在のあなたは、毎日意欲的に家事や子育てを頑張ることができます。

セロトニンとドーパミンの分泌のバランスがとれてくるからです。
セロトニンとは社会性を育むとされる「母性」に関係する物質だからです。

私がアドバイスできるのはここまでです。
基本は病院の先生の言う事をちゃんと
聞いて、自分を大切にして生きてくださいね。

どうぞおだいじに。

(後記)
その後、お子さんの学校役員にチャレンジしましたと連絡いただきました。

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