「なりたい」と思うだけでは変わらない理由があります。
脳と心のしくみからわかりやすく解説します。
「幸せになりたいなぁ」「もっと健康になりたいなぁ」
「この病気が治ったら仕事に就こう」
こうした願いはとても自然で、だれでも一度は思うものですよね。
でも実は、「なりたい」と心の中で唱えるだけでは、
現実はほとんど変わらない、というちょっと意外なお話があります。
これは決して、「願ってもムダ」という意味ではありません
むしろ、脳や潜在意識のしくみを知ることで、
願いを叶えるための「効率的な心のスイッチの押し方」が見えてくるのです。
「なりたい」は、脳にとって「今はできていない」という情報でしかありません。
まず、脳はとても素直な働きをします。
「幸せになりたい」と思うと、脳は
「いま幸せではない、足りないものがある」と感じているんですね?
というふうに受け取ってしまいます。
脳にはRAS(網様体賦活系・ふかつけいもうようたい) と呼ばれる情報フィルターがあります。
これは自分が「だいじなもの」と感じている情報を優先的に拾う仕組みです。
だから、「幸せになりたい」と唱えているだけでは、
あなたは「ほうら、私ってほんとに不幸なのよね」
と実感する不幸な出来事にばかり起るのです。
脳はあなたの思っている現実を集めはじめるのです。
これは潜在意識にも同じ情報として届くので、
「まだ満たされていない自分」
というイメージばかりが強くなってしまうのです。
すると、日常生活でも「足りない部分」「できない自分」にばかりが目につき、気持ちも行動も変わりにくくなります。
本当は良いことが起きていても、それに気づきにくくなってしまうんですね。
潜在意識に届くのは「現在形」と「具体的なイメージ」
潜在意識は、ぼんやりした未来よりも、「いま、こうしている」というイメージを受け取りやすい特徴があります。
だから「なりたい」という願望は、
潜在意識にとっては“まだそうではない状態”のまま。
これでは脳も心も動きにくく、結果として現実も変わりません。
ではどうすればいいの?
目的を変えるといいのです。
幸せって、どういう状態?
健康になって何をしたいの?
生きている上で、
幸せだと感じる、健康になるということは、
あくまで途中経過だということ。
そして、脳が「今はまだ幸せではない」と受け取ってしまうなら、
「今充分に幸せだけど、もっと幸せになる!」と
脳を騙すことです。
脳は素直だから、
「今も充分幸せなんですね!もっと幸せをみつけましょう!」と
あなたがすでに幸せである、証拠を集めてくれますよ。
この考えが幸せになる、近道。
健康になる、近道。
「なりたい」と思う気持ちは悪くありません。
ただ、その状態はすでに叶っている、
自分はもう手に入れている
というところから生きていくほうが
願いはすでに現実化しているだから、
本当に願いは叶うのです。