私にも誰にも言えない過去があります。
恥をかいたこと、私を否定された出来事、失敗、傷ついた経験…
その記憶は、時が経っても、心の奥底にひっそりと残り続けます。
けれど、不思議なことに、その「言えなかった過去」が、
現在の私に静かに、しかし確実に影響を与えてきたのです。
なぜその過去を思いだし、過去の出来事を書き換えるとよいのか?
気づくことでどうして未来が変わるのでしょうか。
過去を封印すると起こること
心理学では、感情を伴った記憶を長く抑え込むことを「感情の抑圧」と呼びます。
抑えられた感情は消えるわけではなく、潜在意識に保存され、無意識の行動や判断に影響します。
例えば、過去に人から否定された経験を封印していると、
「また否定されるかもしれない」という恐れが行動を制限し、
本来の能力を発揮できない状況を自分で作り出してしまうのです。
幼少期のネガティブな出来事
今意識していることを顕在意識、意識することのない意識を
潜在意識(無意識)といいますよね。
顕在意識とは、「朝だから起きなきゃ」とか「朝ご飯食べよう」とか
自分の現状や行動を認識出来る「表の自分」の心のことですね。
潜在意識とは、意識しなくても心臓が動いていたり
晩ご飯で食べたものを消化器官が消化してくれるのですが
寝ている間も休み無く内臓が働いてくれること。
表の自分が気づかないうちにやってくれていること、まさに無意識です。
メンタルトレーナーの梯幸司さんによると
潜在意識にはさらに、メタ無意識というものがあるそうです。
メタ無意識とは、潜在意識が入っている「器」のようなもので
例えば透明の水がアヒルさんのカタチのコップにはいっていると、
ハタからみて可愛いなあと感じるだろうし
同じ水なのに切り子細工のコップに入っていて
コップが青い色だったら「おしゃれなコップだなー、青い液体が入ってるのかな?」と思うようにメタ無意識という器がその人の自己像を作り上げているということです。
でも、無意識の領域のことなので、なかなか自分では気づくことができませんよね。
だから、幼い頃の嫌な出来事によって
「私は弱い」「私は恥ずかしい人間だ」と無意識に思っていると
その「器」が出来てしまい、そのイメージに沿った現実を引き寄せて
大人になった今でも嫌な出来事に遭ってしまうというわけです。
現実の変化はこうして起こる
過去のネガティブな出来事を思い出し、その出来事を違った角度から多面的にみることで
潜在意識は少しずつ変っていきます。
ただこのメタ無意識(器)を変えていくのには
一朝一夕にはならないそうです。
だけど子供の頃のネガティブな出来事に
メタ無意識が変化していくヒントがかくれているのだそうです。