クリスマスもお正月も、本当はスッキリした部屋で
迎えたいと思っているのに、
あまりにも物が多すぎて、どこから手をつけていいのか?
心と体が動かない・・と毎年毎年
途方に暮れている人はいませんか?
家の中がごちゃついていると、なぜか気持ちまで落ち着かない。
そんな経験はありませんか?
実はこれ、気のせいではありません。
脳は目の前にある“空間”から大きな影響を受けているのです。
今回は、物を減らすことで心が軽くなるよ、という話をします。
目の前の空間は、脳がつくり出している
私たちが見ている世界は、実は「脳」が感じ取っている情報によってつくられています。
同じ部屋にいても、「狭い」と感じる人もいれば、「落ち着く」と感じる人もいますよね。
それは、広さが違うのではなく、脳がどう認識しているかの違いです。
つまり、物理的な空間だけでなく、脳の状態によって「空間の感じ方」が変わるのです。
このことが、片づけと心のつながりを理解する鍵になります。
脳は、見えている情報をすべて処理している
たとえば、部屋の中に物が多いとします。
意識して見ていなくても、脳は無意識のうちにそれらすべてを“認識”しています。
目に入るものが多いほど、脳はたくさんの情報を処理しようとして疲れてしまう。
その結果、集中力が下がったり、気分が落ち着かなくなったりするのです。
一方で、すっきりとした空間では、脳の処理量が減ります。
何がどこにあるか、すぐに分かるので
捜し物が減ります。
必要な物をすぐに取り出せるので
作業の効率化に繋がることもあります。
空間に余白をつくることは、心の余裕につながるのです。
だから、自然と気持ちも穏やかに整っていく、というわけです。
だから「片づけると心が軽くなる」のです。
「物を捨てる」は、情報を減らすこと
物を捨てるという行為は、ただ整理整頓をするだけではありません。
「もうこれは必要ない」と判断することで、脳の中の“情報の渋滞”を減らしていく作業でもあります。
たとえば、読まなくなった本や着なくなった洋服を手放すと、
「これはもう過去の自分に属するものなんだ」と、心が整理されていきます。
つまり、「物を捨てる=情報を減らす=思考の整理」でもあるのです。
手放すことで、思考も空間もシンプルになり、自然と気持ちの余裕が生まれます。
空間の“余白”が、心の“余白”になる
片づけをしたあと、なんとなく呼吸が深くなったり、
心がすっと軽くなったように感じることはありませんか?
それは、脳が安心してリラックスしているサインです。
人は本来、自然の中の“余白”を心地よく感じる生き物。
森や空、海を眺めているときに落ち着くのも、
視覚的に情報が少なく、脳が休まっているからです。
同じように、部屋の中に余白ができると、脳も安心します。
「何かをしなければ」という緊張がゆるむ。
ということは、
「片づけなければー」
「すてなければー」
「お正月がくるのに、この有り様では、姑に嫌われる-」とか
焦りも、不安もなくなってくるのです。
「今ここ」に意識を向けられるようになるのです。
空間を整えることは、自分を整えること
私たちはつい、「心を整えよう」と思って、
考え方や習慣を変えようとします。
けれど、外側の環境を整えることが、心を整える一番の近道になることもあります。
目に見える空間が整うと、脳が落ち着き、思考もクリアになります。
心と空間は、いつもつながっているのです。
「最近、なんだかモヤモヤする」「やる気が出ない」
そんなときこそ、部屋の中のひとスペースでいいので整えてみてください。
外側を整えることで、内側も自然と整っていくことを実感できるはずです。
少しの余白が、やさしさを生む
片づけや整理整頓というと、「頑張ってやるもの」と思いがちですが、
実はそれは自分のやりたいことや、どんな暮らしをしたいのか?
という、“自分をいたわる時間を創り出している”時間でもあります。
物を減らし、空間に余白をつくることは、
自分に「ここでゆっくりしていいよ」と伝える行為。
その小さな余白が、心のゆとりややさしさへとつながっていきます。
こんなことを言うと、物を捨てられ無い私はダメな人間だ
と自分を責めてしまうこともあると思います。
まず、捨てられない自分でも、OKにしましょう。
それよりも、この部屋で何をしたいのか?この家でどう暮らすのか?
何を大切に生きていきたいのか?を考えられるようになると、
なんのために、片づけるのか?という目的ができて、いいと思います。
【まとめ】
目の前の空間は、脳がつくり出している
物が多いと、脳が疲れてストレスを感じやすい
物を捨てる=情報を減らす=思考が整う
空間に余白ができると、心にも余裕が生まれる
片づけは「自分を整える時間」とも言えます。