知人が公務員として給食をつくる調理場で(給食センター)働いています。
彼女は結婚前、民間の給食委託会社に入社しある施設で調理師をしていました。
民間の給食委託会社と公務員調理師との働き方の違いを教えてくれました。
お役所は「休み時間」をきっちりとれる
お役所仕事ですから、時間に追われることがなく
作業がしやすいのだそうです。
でも、一緒に働いているパートさん達は
「忙しい」「忙しい」と言っているのだとか。
知人が言うには
「人が足りているので、ラクに仕事やれていると思うよ。これで忙しいなんてね」
だそうです。
おしゃべりする余裕があるんだよね」って。
確かにそうです。私も厨房のお仕事に入ったことがあるのですが、
時間との闘いでとにかく手を動かしていないと仕事が終わりません。
しゃべる暇なんてありません。
仕事のことで聞きたいことがあっても、みんな
バタバタと動きまわり、集中してやっているので、声を掛けにくかったです。
雑談しながら仕事している。
知人はどうみてもこんなゆるい厨房ないよって言っています。
逆に、いろいろいらんことしゃべるから、プライベートにも口を突っ込むことになって
人間関係うまくいかないようになっている、とも。
民間の給食委託会社で働いてみてごらん
民間の給食委託会社とは、給食に関する業務を請け負う会社で、
病院、高齢者施設、保育園、社員食堂などに委託されて入っています。
大手だと○清とか、シ○○クスとか、エー○とかありますね。
民間の給食委託会社には営業マンがいますから、
いろんな施設をリサーチして営業しているんです。
施設の担当者と会ってもらえると
その施設の問題点などを聞き出して
「うちと契約していただけると、こんなことが提供できますよ」と自社を売り込むそうなんです。
どこの施設でも少しでも安くておいしい食事を提供したいと思っています。
その施設の食事のおいしさなど、結構口コミで広まるものなので
あそこの施設に入ったけど、食事はがまずかったなどとは言われたくないですもんね。
例えば社員食堂は、人気メニューの日はたくさんオーダーが入り「売り切れ」るけど
イマイチのものは、注文されずに「売り上げ」が左右されたりします。
営業マンと施設側は、
提供する食事のクオリティーは最重要です。
知られないところで備品購入や消耗品購入、光熱費などの費用をどう分担していくかなども交渉していきます。
価格や費用分担が委託会社と施設側とで条件がマッチすると
施設は、今まで契約していた委託会社を契約満了を待って
新たな委託会社と契約する、ということになるのだそうです。
営業マンは新規契約を目指して、契約が成立するために何年もかけて、ターゲットに絞った
施設を訪問して営業をするのです。
民間の給食委託会社はようやく施設との契約を勝ち取ったとしても
給食委託会社はたくさんあるので気が抜けません。
契約を切られないように施設から新たな要望が出てきても、結構飲むことも多いのです。
そのしわ寄せは、現場厨房内で働く調理師やスタッフにきます(涙)例えば給食費○○円だから、一食□□円で食事を作ってください。とか。
施設側は「作れませんか?」くらいでしょうが、給食委託会社の上司から現場の責任者には「□□円で作るように!」とほぼ強制です。
材料費の高騰により、食材の仕入れ等も考えてなくてはなりません。
事業所ごとに利益を求められるので人件費のことも考えて
人を雇わないといけないです。
お役所関係の調理場にも、苦労や大変さはあるとは
思いますが、「切られない、安心感」がどこかにあると思うよって。
民間の給食委託会社の現場に比べたら
厨房内の仕事は役割分担なども曖昧で効率性もなく働いているそうです。
「自分だったら、もう少しその日の作業を各自に振り分けて
効率よく動いてもらうけどな」と知人は言いました。
シフトのミス?人が多すぎるって日がよくあるのだとか。
みんな「今までこうしてきたから」
と改善して効率化を目指す意識は低いそうです。
民間にいた時は、今日の人員で
時間内に食事をつくりあげて提供すること
異物混入や食中毒いろんな面を意識しながら体を動かしていたけど
今の職場は、現場の責任者が食中毒を出さないよういに
衛生面だけとにかく口を酸っぱくして言われるそうで。
それ、別に、当たり前なんだけどね
と、知人の弁でした。
でも「土日は休みで学校が夏休みの時は自分も長期で休めるので
給料は安いけど、バタバタ時間に追われずに働けるから、いいかな」と。
民間のあの猫の手も借りたいくらい
トイレにいくのもはばかれるくらい戦場の厨房も
「
あれはあれで、異常だったね。もう働けないね
だそうです。