「つらい」と感じているのに、 それを表に出さず、 ずっと踏ん張ってきた方は少なくありません。
家族のため、子どものため、 周囲の空気を壊さないため。
そうして感情を後回しにする習慣が、 いつの間にか当たり前になっていくことがあります。
強くいようとする背景にある心理
カウンセリングの現場でよく見られるのは、
「弱音を吐いてはいけない」と思っていること自体、気づいていなかった。
「自分が我慢すれば丸く収まる」 という考えが、言われてみればあったかもしれない。
長い時間かけて身につけてきた価値観は、あたりまえになっていて自分では気づかないことが多いです。
これは性格の問題ではありません。
多くの場合、
・幼い頃の家庭環境
・期待に応えようとしてきた経験
・感情を受け止めてもらえなかった体験 などが影響しています。
泣いてはいけない・・それはその人なりの「自分の守り方」だったのです。
抑えた感情は、形を変えて現れます
感情を感じないようにすることは、 一時的には役に立ちます。
争いも起らないでしょうし、責められることもないでしょう。
ほんとうに、その場が丸く収まる。
この我慢強さは、「第一子」「長女」さんに多いと感じています。
もちろん、末っ子さんも、また違った経験から我慢強くならざるを得なかっこともあるでしょう。
どちらにせよ、長く続くと、 心と体に別のサインが出てきます。
例えば、
・理由のはっきりしないイライラ
・気力の自分を責める思考が止まらない
・人に頼ることへの強い抵抗
・眠れない、動悸など
これらは、 「弱さ」ではなく、 これまで無理をしてきた結果として 自然に起こる反応です。
本当の意味で心が安定するために
心理的に安定している状態とは、 感情を感じないことではありません。
「今、自分はつらかったんだな」 と認識できること。
そして、 その感情を否定せず、整理できることです。
感情を言葉にすることで、 頭の中で絡まっていたものが、 少しずつほどけていきます。
これは、多くのカウンセリングで 大切にされているプロセスです。
一人で整理できないときは
長年、強くあることを求められてきた方ほど、 「相談する」という行為に 抵抗を感じやすい傾向があります。
しかし、 カウンセリングは 弱さを指摘される場ではありません。
これまでの考え方や感情を、 安全な環境で整理していく時間です。
もし、このブログを読んで 思い当たる部分があったなら、 それは、心が変化を求めているサインかもしれません。
無理のないペースで、 今の状態を一緒に見つめ直す機会を ご用意しています。
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