仕事や家庭で、ふとした瞬間に「あの人、なんでこんなことするんだろう…!」とイライラしてしまうこと、誰にでもありますよね。そのイライラって家に帰って寝る頃になっても、持ち越していることってありませんか?
私は、このイライラは本当に相手のせいだろうか?って思うようにしています。
実は、私たちが他人に向けて感じる怒りや不安の多くは、自分の心の中の感情が映し出されていることがあります。心理学ではこれを 「投影」 と呼びます。
どういうことか、考えてみます。
職場に厳しい上司がいて、そんなに怒らなくても・・と思っている。
→ 上司がいつも部下を叱責している様子をあなたが見て上司に対して怒りがあるなら、
あなたが、幼い頃の怖い父親を無意識に思い出して、『ガミガミ怒っちゃ部下が萎縮するだろ・・』と上司と父親を重ね合わせている可能性があります。
ママ友たちからハブられた時
→ 「どうせ私は邪魔なんでしょ」と思ってしまった。
これは子どもの頃、きょうだいげんかで敵・仲間みたいに分かれて(きょうだいが複数人いるとき)自分だけ孤立してしまったとか、親から「あんたが悪い」と一方的に悪者にされて孤独を感じたり、お友達同士で自分だけ仲間はずれにされた時の疎外感が今もなお残っているとかが、考えられます。
投影に気づくとどうなる?
●「あれ、この怒りは自分の中のものかも」と気づける
●相手を責める前に、自分の感情を整理できる
●人のせいにすることが減り、相手を責め続けることで自己嫌悪に陥ることながくなり、堂々巡りを自分で止められる。
ポイントは、投影は悪いことではなく、自分の心を理解するサインだと気づくことができます。
イライラしたときに「相手のせいだ」と思うのではなく、「この嫌な相手を作り出しているのは自分だ」と意識を向けるだけでも、気持ちはだいぶ楽になります。
日常でできる小さなステップ
- 怒りや不安を感じたとき、「なんのためにこんな現象が起きてる?」と考えてみる
- 感情を否定せず、「ああ、自分は今怒っているんだね」と受け入れる
- 相手ではなく、自分の気持ちに優しく寄り添う
ふとした瞬間に感じる怒りや不安も、実は 自分の心の鏡。
そのサインに気づくことで、この怒りや不安を客観的にみることで、「それはおいといて、今何ができるかな?」と「心が今ここ」に戻ります。