やめてみた・捨ててみた・ミニマリズム

捨てられなくても大丈夫 脳のしくみと資質を知ってリバウンドしない片づけできますその2

モノと思考は連動している

(前記事からの続きになります。前の記事はこちらです↓)

片づけられない主婦へ心理対策 捨てることから始めない片づけ術 その1いきなり捨てることをしない「思考」の整理を優先して空間を片づける方法があるのですが、 アメリカ発祥の整理術なので、まだ知名度は低い方で...

 

捨てられなくても大丈夫!脳のしくみと資質を知ってリバウンドしない片づけできますその2

では心を整えてからはじめる片づけがあることをお伝えします。

片づけられない人のための本当の片づけ術

自分がモノに対してどう思っているのか
捨てる、捨てないと決めるまえに、「自分のあり方を考える」ことが最重要だということを
知って欲しいのです。

しかも、自分で決めて手放すことに慣れれば、再現性の高い手法ですから、

最初は下駄箱の狭いスペースから、次はクローゼット、次はキッチンというふうに
「自分の意思で手放せる」が増えていくのです。

なんだか自己肯定感も高まってきそうな、片づけですよね。

自分の本来の姿を感じながら
本当はやりたかったこと、
ほんとうは大切にしたかったもの
自分に必要なものを収納するということは、

心の中にも大切なものだけが順に
積み重なっていく感覚になりますから、
片づけが楽しくなるのです。

ところが実際には大切にしたいものより、捨てたいけど捨てられなかったもの、不用品の多さに
愕然とします。

モノからコントロールされていた自分に気づく瞬間でもあります。

モノも自分の思考で目の前に存在させていますから、
どれだけの要らない思考で自分の心をがんじがらめにしていたのかもわかります。

ところがいきなり捨てることから始めると、心が状況の変化についていけず
リバウンドしてしまいます。

なぜなら、思考によってモノがつくりだされているのなら、
そのモノを存在させている理由。
捨てずにとっておいた歴史。
捨てられなかった訳。

メリットがあるからまだ「ある」「持っていたい」ということです。

その理由を無視して捨ててしまうから、リバンドしたり
後悔したりするのです。

 

片づけられない実母・片づけカウンセリング ケース1の場合

ある相談者さんでこんな方がいらっしゃいました。

もうすぐママになられる臨月の妊婦さんだったのですが、出産で里帰りしているがとにかく実家が汚部屋とのこと。これでは生まれたばかりの赤ちゃんを連れて帰ってきても寝る部屋もないし第一不衛生。実母が片づけられない人だったのです。時間がないので、一日でも早く実母に片づけさせたいという相談でした。

ところが、さらにお話しを詳しく伺っていくとお母さんは元教師で、娘さんが邪魔だと感じていたのはたくさんの教え子達からの年賀状だったり、作文などお母さんにとって思い出の品だったのです。

モノには歴史がありますよね。
モノにはお母さんの教師としての生きがい、ステイタス。
様々な思いが入り込んでいるので、捨てられないのです。

私も子供の図工の作品を残していますが、
何度目にしても、前歯が抜けておまぬけな笑顔で
作品を私に見せてくれた息子の姿が思い出されます。

そういうことが
誰にもあります。

それから、女性だから、お母さんだから
片づけできて当たり前と人から決めつけられたら
誰だって嫌ですよね。

しかも、キャリアウーマンと言われる仕事一筋に生きてきた人は
家事が苦手なこともあるのです。

さらに、娘さんが赤ちゃんのためにどうにかして
実家をキレイにしないと・・と、ようやく思ったように。

お母さんも心から「納得」しない限り、どんなに散らかっていようと
モノは捨てられないのです。

しかも体は年齢とともに動かなくなるもの。老いはじめます。
親の心と体の変化は、年齢の若い子供はなかなか気づけないものです。

だから尚更、お母さんの気持ちに寄り添う片づけが必要ですね。

お母さんに片づけられる人になって欲しいなら、まず娘さんの心が
整うこと。
「お母さんの教師としての思い出を一緒に大事にしてあげて」です。

頑張って何十年も働いてくれたことに敬意を表する意味で、
部屋の片隅でいいので、何か棚を利用するなどしてお母さんが大切にしてきた
教え子からの年賀状や絵画、作文を収納するスペースを作ってあげてはどうでしょうか?
と提案しました。

その作業をお母さんと(体に負担がないくらいで)
一緒にやってみてくださいと伝えました。

お母さんの思い出話しを聞きながら
生まれ来るわが子のことを思って部屋が整うといいですよね。

捨てない片づけ

あなたもどうしても捨てられないものがある

自分が大切にしているものを否定されることほど、
虚しく落胆することはありません。

逆にいえば、自分の大切なものをまわりの人が同じ気持ちで
大切に扱ってくれることは、自分の価値が上がったようにも感じます。
嬉しいものですよね。

むりやり捨てさせるより、イソップの「北風と太陽」の話のように
その人の心が動くことで行動が促されます。

とくに汚部屋になってしまった方は何かがきっかけになり
自己評価が低くなっているのが特徴です。

そんなところもわかってあげたいです。

女性は妊娠出産による体の変化
子育てによる多忙
引っ越しなどによる環境の変化
大切な人との別離
年輩の方は子離れ、仕事をリタイアして心が空洞化する
などがあります。
脳の病気の場合もあります。

モノを手放すには
ご本人が過去や今現在を
受け入れたうえで

持ち主として「もう充分」と感じないと
手放すことができないのです。

片づけられない女

すぐに捨てない捨て方

捨てないからはじめる片づけは、この部分、心を整理するところから始まります。
とても時間がかかり、脳で懸命に考えるので疲れる方も多いです。

だから、ちょっと一緒に片づける作業やって、部屋からモノがなくなればいいという方には
わざわざ脳を疲れさせてリバウンド必至なだけなので、おすすめできない片づけ術です。

3秒でいる要らないを判断して、ゴミ袋にひたすら投げ込むほうが
合っている方もいます。

心を整理することは、自分の嫌なところや隠していたところを深く掘り起こすことなので、
とても苦しく一番大変な作業なのです。

モノに向き合いながら自分に向き合うので心の整理は進みます。

心に向き合う片づけがこんなに苦しいならもう止めた・・・。
そこで終わると未来の暮らしも今と変わらなくなるのです。

だから、自問自答しながら要る要らないを自分で決められていくときの
相談者さまの気づきを見逃さない様に、私も心を整理しておくのです。(その3の記事につづく)

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次の記事 その3です

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